伝統の本山修行と在家道場、何が違うか
僧侶になる道は一つではありません。大きく分けると、仏教系大学・専修学院で学ぶ道、寺院に弟子入りして師僧のもとで修行する道、宗派の本山で行われる集中修行に入る道、そして在家の社会人を対象とした修行道場(当道場もその一つ)で学ぶ道があります。どれが優れているということではなく、ご自身の年齢、仕事、家族、目指す僧侶像によって、合う道は異なります。このページでは、それぞれの一般的な長所と短所を公平に整理します。
僧侶になる道の全体像
| 道 | 主な対象 | 暮らし方 | 期間の目安 | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 仏教系大学・専修学院 | 若年層、寺院の後継者 | 通学・寮生活 | 宗派・課程により異なる(一般に年単位) | 宗派・学校により異なる |
| 寺院への弟子入り | 師僧との縁がある人 | 寺に住み込み、または通い | 師僧の判断による | 師僧・寺院により異なる |
| 本山での集中修行 | 得度済みの者が中心 | 一定期間、本山に籠もる | 宗派・本山により異なる | 宗派・本山により異なる |
| 在家向け修行道場 | 仕事・家庭を持つ社会人 | 自宅を基本に道場へ通う | 道場により異なる | 道場により異なる |
他宗派・他本山の具体的な年数や費用は制度によって大きく異なるため、ここでは数字を挙げません。それぞれの公式の案内をご確認ください。
仏教系大学・専修学院で学ぶ道
長所は、体系立ったカリキュラムで教理と作法を幅広く学べること、同期の仲間ができること、宗派の制度の中で僧階や教師資格へ進む道筋が明確なことです。寺院の後継者の多くがこの道を通ります。
短所は、通学や寮生活が前提となるため、仕事を続けながら通うことが難しい場合が多いこと、修了までに年単位の時間と学費がかかることです。50代、60代から目指す方には、生活との両立の面で負担が大きくなりがちです。
寺院に弟子入りする道
長所は、師僧のそばで日常の勤行から法要、檀家との関わりまで、寺の暮らしそのものを学べることです。実地で身につく力は大きく、将来その寺を継ぐ道が開けることもあります。
短所は、まず弟子入りを受け入れてくれる寺院との縁が必要であること、師僧の方針によって修行の進め方や期間が大きく異なること、住み込みの場合は仕事を辞める必要があることです。お寺との縁のない在家の方にとっては、入口そのものが見つけにくい道といえます。
本山での集中修行の道
一般に、各宗派の本山では、得度を済ませた者を対象に、一定期間籠もって四度加行などを修める集中修行が行われています。長所は、俗事から離れて修行だけに専念できること、伝統の作法を本山の環境で身につけられること、宗派の中での信頼が得やすいことです。
短所は、数週間から数か月にわたって仕事と家庭を離れる必要があること、年齢や体力の面で負担が大きいこと、本山での修行の前に得度や所属寺院の手続きが別途必要なことです。社会人が現在の仕事を続けたまま入ることは、多くの場合難しいと考えられます。
在家向け修行道場で学ぶ道(当道場を含む)
在家の社会人を対象とする修行道場は、仕事や家庭を続けながら僧侶を目指す人のために設けられています。長所は、自宅での実践と道場での伝授を組み合わせるため生活を変えずに進められること、個別指導で自分の歩幅に合わせられること、費用と期間が事前に見通しやすいことです。
短所として一般に言われるのは、同期の仲間と寝食を共にする集中修行の体験は得られないこと、道場ごとに指導内容や資格の裏づけが異なるため、受け継ぐ血脈や修了後に何ができるのかを自分でよく確かめる必要があることです。宗教法人の内部制度である僧籍・教師資格が、どの宗派・本山に連なるものかは、入門前に必ず確認すべき点です。
どの道でも共通すること
どの道を選んでも、真言宗の僧侶として葬儀・法要・祈願を自ら勤めるには、得度・授戒を受け、四度加行を満行し、伝法灌頂を受けて阿闍梨となることが必要です。これは宗派の伝統に基づくものであり、道場や学校の違いによって省略されるものではありません。
違いが出るのは、その過程をどのような暮らしのなかで、どのくらいの期間と費用で、誰に導かれて歩むか、という点です。
当道場の場合
心照寺 春日部道場は、在家向けの修行道場に当たります。宗教法人 姫路成田山 明勝寺の春日部教会として、龍猛から恵果、空海へ師資相承された真言宗の血脈を受け継いでいます。
- 指導は主管 康照による完全個別指導。道場で伝授と確認を受け、自宅で実践し、次の段階へ進みます
- 講義・確認の多くはオンラインで可能。道場に来る必要があるのは、伝授と最終確認、得度式、伝法灌頂です。沖縄・九州から節目のみ来場する修行者もいます
- 泊まりがけの修行は不要です(遠方の場合、修行日の前泊が必要になることがあります)
- 得度から阿闍梨まで、仕事を続けながら通常6〜8か月。中断は自分のペースで再開できますが、最長3年までです
- 剃髪が基本ですが、仕事を続ける方が多いため有髪のまま修行できます。男女問わず、年齢上限はありません
- 費用は四度加行コースで総額約85万円(冥加金65万円+支度金約20万円)。入門前に明示し、表示金額以外に後からかかる費用はありません。僧籍の維持費・年会費のようなものも一切ありません
- 伝法灌頂の後、僧籍は心照寺で預かり、真言宗の僧侶として正式に活動できます
一方で、当道場は集団で寝食を共にする修行の場ではありません。師僧と一対一で向き合い、自宅で日々の行を積む修行です。それが合う方と、集団の中で鍛えられたい方とでは、選ぶべき道が異なります。
選ぶときに自分に問うこと
- 今の仕事と家庭を続けながら進みたいか、一度離れて専念したいか
- 修行にかけられる期間と費用はどのくらいか
- 修了後に何をしたいか(葬儀・法要を勤める、寺を開く、今の仕事に活かす、生き方として持つ)
- どの宗派・どの血脈に連なりたいか
後悔のない選択とは、人から勧められた道ではなく、自分の事情と願いを正直に見つめて選んだ道のことだと考えています。迷われたら、どうぞ一度お尋ねください。当道場が合わないと思われる場合も、率直にお伝えします。
関連する問い
- 僧侶になる三つの道 ― 大学・弟子入り・在家道場の違い 僧侶になる三つの道 ― 大学・弟子入り・在家道場の違い / 社会人が働きながら僧侶になるには 社会人が働きながら僧侶になるには / 僧侶の資格の種類と、どこで通用するか 僧侶の資格の種類と、どこで通用するか / オンラインでどこまで修行できるか オンラインでどこまで修行できるか / 費用一覧 費用一覧 / 当道場の特長 当道場の特長
このページの要点
- 僧侶になる道は、大学・専修学院、弟子入り、本山での集中修行、在家向け道場の四つに大別され、それぞれに長所と短所がある
- どの道でも、真言宗の僧侶として法要を勤めるには得度・四度加行・伝法灌頂が必要で、違いは「どんな暮らしの中で、どれだけの期間と費用で、誰に導かれるか」
- 当道場は在家向け道場。完全個別指導・オンライン併用・通常6〜8か月・総額約85万円で、仕事を続けながら阿闍梨を目指せる
ご相談
電話 048-700-7014(受付10:00〜17:00)またはお問合せフォームからどうぞ。